ドーシャが人生にどのような影響を与えるかを理解するには、prakruti プラクリティ（生まれつき持っているドーシャのバランス）とvikruti ヴィクリティ（現在のバランスの乱れた状態）の違いを理解することが重要です。

プラクリティとは、受胎時に決定された心身のエネルギーの、一人ひとり違う独自のバランスです。プラクリティは、骨の構造から特定の健康上の課題に対する素質まで、すべてを決定します。プラクリティとは、症状やバランスの乱れの兆候がなく、あなた独自の完璧なバランスの取れた状態のことです。ヴィクリティは、その時点から起こったこと、つまりプラクリティからどれだけ離れているかを意味します。

ヴィクリティがプラクリティに近いときは、ほとんど症状が出ません。しかし、ヴィクリティが本来の状態から少しでも離れると、症状や病気、疾患が出てきます。 

ドーシャ・クイズや アーユルヴェーダのコンサルテーションの一環として、自分の体質を評価する際には、現在の生活をどのように経験しているか、また過去にどのような経験をしてきたかを見ることが重要です。そうすることで、生まれ持った体質や現在のバランスの乱れをより正確に把握することができます。

あなたの体質、つまりあなたの中の各ドーシャの量は、あなたの指紋と同じくらいユニークです。ドーシャが自分の中でどのように働くかを理解することは、原因と結果を探る生涯の旅です。まずは ドーシャ・クイズから始めて、ドーシャがあなたの心、体、感情にどのような影響を与えているかを知りましょう。

ドーシャとは、直訳すると「混乱したもの」を意味します。このことは、ドーシャの傾向を理解することがなぜ重要なのかを物語っています。

ドーシャが過剰に蓄積すると、そのドーシャの性質を反映した症状や病気を引き起こします。バランスの乱れは3つのドーシャのいずれにも起こり得ますが、自分の体質の主要部分を構成するドーシャに現れやすいと言えます。例えば、もしあなたのプラクリティが主に カパ で、 重いものをたくさん食べたり、座りっぱなしの生活をしたりして、カパと調和しない生活をしている場合、体重増加、うつ病、糖尿病など、カパに関連した健康問題に直面する可能性が高まります。

バランスを取り戻すには、アーユルヴェーダの原則である 「似たものが似たものを引き寄せ、相反するものがバランスをもたらす 」ことが重要です。つまり、 ピッタが過剰になって熱を帯びた症状が出た場合は、熱を冷ませ落ち着かせる療法を適用してバランスを取ります。落ち着きがないなど ヴァータのバランスが乱れた症状が出た場合は、グラウンディングしてくれる栄養価の高い食品を食べましょう。また、カパの滞りの兆候が見られる場合は、食生活やライフスタイルを軽くすることで、すぐに改善が見られます。

それぞれのドーシャの傾向を理解し、自分がどこでバランスを崩しやすいかを把握しておけば、療法を特定しやすくなります。