マイラ・リューインより
健康で充実した人生を目指す手順はシンプルです。プラーナに満ちた食べ物を食べてください。毎日きちんと座って内なる神とつながってください。具合が悪くなったらペースを落とし、そしてバランスのとれたところに帰って来ればいい。楽な人生を送っていても苦難の人生を送っていても、感謝の意を抱いてください。そしていつも必ず自分の真実に沿って生きてください。他の誰かの、ではいけないのです。
これらの手順は確かにシンプルかもしれませんが、この道を歩く人は少数しかいません。事実、あなたの周りにいる平均的な人を見てみると、その人はこのような少数の人たちとは真逆の生き方をしているのに気づくのではないでしょうか。けれど、最も平均的な生き方の人たちの健康と幸福は平均以下です。あなたはそれとは別の道を歩いて良いのです。
アーユルヴェーダ と ヨガとヨガを生きるのは、真の自分を体現するのと同じくらいに、健康と健やかさ、幸せを見出す道でもあります。アーユルヴェーダとヨガを実践することで、人生を充実して楽しく満足感のあるものにすることができるのです。ですが、心しておいてください。それはあなたの周囲の誰とも違う経験になることでしょう。
普通と自然は必ずしも同じではない
現代の生き方で普通と考えられていることは、自然の姿からかけ離れています。たとえば、片手に電話を持ちながら食事をする人を見かけるのは普通だし、忙しい日は キッチャリーではなくファーストフードを選ぶのも普通です。けれど、食事の時間を讃えること、食べ物を通して生きとし生けるものすべて、食べ物を育んだ土壌からこの食べ物をもたらした手に至るまで、とつながろうとすること、これこそが自然なことなのです。
自分のハイヤーセルフとつながると、普通のことをしたからといって必ずしも自分が最も快適で最高の状態でいれるとは限らないのが見えてきます。そこをよく理解していてさえ、仲間から離れる恐怖が顔を出し、途端に他の人がしていることが一番安全なように見えだします。
真の健康を望むなら、仲間から離れずにすむ方法はありません。他と違う自分になる恐怖心に対峙してください。そうすれば本来の自分になる勇気が見つかるはずです。ヨガとアーユルヴェーダの道具が助けてくれます。 キック&フロートのような練習をして、恐怖を克服し、あなたの内に宿る神聖な存在に一歩近づいてください。
真の自分を大事にすれば自ずと健康になれる
私には、人生をもっと良くしたいと切望するクライアントが大勢います。サットヴァの食べ物 という考え方や個人の成長を助ける dinacharya ディナチャリャ(日常の習慣) について伝えると、変化に抵抗を見せるクライアントが出てきます。彼らにとって、自然のリズムに従って生きるのは友達をなくしかねない行為なのです。けれど、他人の基準を生きることで手に入るチャンスとは一体どれほどのものなのでしょうか?もっと大切なことがあります。自分の道を生きないせいであなたは何を失うのでしょうか?
真の自分を大切にして自分の望む生き方を生きると、心地よさのある毎日を、もっとしっかりと生きることができます。あなたの生活習慣は友達家族とは別のものになりますが、関係はずっと強く健全になります。なぜならこれは、あなたの真実を土台にして築き上げられたものだからです。
他の誰かの道ではなく、あなたの道を生きるようになると、もう世間の流れに振り回される必要がありません。新しいテレビ番組や誰もがスムージーに投入している高価なスーパーフードへの強い執着にも揺れ動くことがないのです。他の人たちがしていることを気にすることなしに、自分にとって満足のいくと感じることをして良いのです。
比較をやめ、生きることを始める
アーユルヴェーダでは、一人ひとりが個性を持つとされています。それぞれが人生、食べ物、癒しに取り組む上で、そのやり方はこの独自性を反映していなければなりません。だから、人と違うのは悪いことではありません。人生とは本来そういうものです。他人と自分との比較を始めた時に問題が生じます。
比較対象が自分の伴侶や友人でも、あるいはテレビで見かけた誰かでも同じことです。彼らはあなたの人生を歩いてはいません。彼らはあなたのカルマを持っていないし体質も違います。だから彼らが人生で同じ結果を招くことはできません。あなたが低次のエゴに耳を傾けたり、自分は不十分である、隣の人に及ばない、などと囁きかける声を聞き入れれば、その声の罠にかかって悪循環に陥り、進歩することができません。ですが、違う方角を見定めることができれば、この悪循環から解放されることができます。
Hale Puleの ヨガインストラクター養成コース では、受講生は自分を良い悪いと判断することを解き放って自分の基準を生きる道を切り開くための、シンプルなエクササイズを行っています。「Fire the Judge(自己判断を燃やす)」というエクササイズです。これはあなたも今すぐに実行できます。負の声が聞こえてきたら、「あの声だ」と分かるように、名前と特徴をつけてください。この自己判断のせいで本来この人生であなたがなすべきことがいかにさまたげられてきたかを振り返ってみてください。そのsanskara サムスカーラ(残存印象)を燃やし、古い考え方の癖のエネルギーを解放するのです。これは、自分を信頼できるようになる、パワフルで心を軽くする技術です。
喜びとは、胸の内の求めるままに生きることで湧き上がるものです。自分の選択が他の人にどう思われるか、そのことにとらわれて必死に生きるのも1つの生き方だし、毎日を自分をもっとよく知る機会とし、そこから行動をするのもまた1つの生き方です。比較や自信喪失を捨てて、自分の胸の中で正しいと感じることをしてください。そこからこそ人生が美しい展開を繰り広げることでしょう。