旅行中の食事について

世界中の遠く離れた場所を訪れることができるというのは、何と素晴らしい贈り物でしょうか。ほんの数時間で、私たちは新しい環境に身を置くことができます。旅は、人は違いがあっても、どれだけ繋がっているかを教えてくれます。

しかし、新しい生活様式に目を向ける以外にも、世界を旅することは vata ヴァータのバランスを崩す原因にもなっています。旅行から帰ってきて、ぼんやりしていたり、疲れている感じたことがあれば、それは過剰なヴァータの働きです。

旅行がヴァータ・ドーシャを増やす理由

 古代のアーユルヴェーダの文献には、旅行についてあまり書かれていません。文献が書かれた当時は、人々は今ほど移動していなかったからでしょう。車や飛行機、列車などの高速移動が可能になったことで、アーユルヴェーダの適用の方法も含め、私たちの世界の捉え方が大きく変わりました。 

文献から分かっているのは、ヴァータ・ドーシャは元々動き回る性質だということです。「似たものが似たものを引き寄せる」という考え方に基づくと、動きはヴァータを増加します。飛行機の中でじっとしていても、時速数百キロの速さで動いているのです。この受動的な動きもドーシャに影響を与えます。

さらに、飛行機での移動中の乾燥は、空調の効いた車や電車の中でも同様で、ヴァータの乾燥を高めます。それに加えて、 規則的なスケジュールが変わり、食べ物も変わり、ヴァケーションの前よりも後の方が疲れているという結果になるのです。

しかし、旅先でヴァータのバランスの乱れを恐れる必要はありません。旅の間、そして旅の後も、ヴァータをケアする計画を立てればよいのです。例えば、毎日のabhyanga アビヤンガneti ネティ、nasya ナシヤなどの簡単なことで構いません。これらのdinacharya ディナチャリヤを、特に移動日に必ず行うことで、大きな違いが生まれます。

バランスのとれた旅のためのレシピ

旅先で最高の気分を味わうためには、 グラウンディング効果のある栄養価の高い食事をすることが最も重要です。  食事を作ることができる宿泊先を選び(2~3リットルの圧力鍋、炊飯器、包丁、スパイス、ギー、数種類の穀物や豆類を持参しましょう)、移動の多い日は機内食やレストランに頼らず、自分で作ったものを持っていきましょう。

旅行中の食事は、荷造りと同じように考えましょう。荷造りをする時間を取るように、料理する時間も組み込みましょう。

今月のレシピは、旅行用kitchadi キッチャリーです。これは、液体物を持って飛行機に乗る際の規制を守るためと、炊飯器で炊くことを考慮して、スパイスを減らしてシンプルにした、少し水気の少ないバージョンです。約20分で調理でき、サーモスで簡単に持って行くことができます。朝食に一握りのデーツとナッツを用意すれば、ヴァータを鎮めるためのリラックスした時間を過ごすことができます。

アーユルヴェーダの簡単お料理レシピ:炊飯器で作る旅行用キッチャリー

2人分
材料

クミンシード・・・小さじ½

コリアンダーシード・・・小さじ½

ブラウンマスタードシード・・・小さじ½

アサフェティダ・・・小さじ 1/16

カルダモン・・・小さじ¼

ミネラル塩・・・小さじ¼

ギー・・・大さじ2

バスマティ米・・・½ カップ 

挽き割りムング豆・・・⅓ カップ 

水・・・3 カップ

オーグメンティング 野菜(ニンジン、カボチャ、サツマイモなどを小さく刻む)・・・1 ¼ カップ

エクストラクティブ 野菜(コラード、ブロッコリー、キャベツ、ケールなどを小さく刻む)・・・¾ カップ



炊飯器で作る方法

エクストラクティブの野菜を除く、すべての材料を炊飯器に入れます。スタートボタンを押します。炊き終わったら、エクストラクティブの野菜を混ぜます。

魔法瓶や容器に入れて保存し、旅の途中で静かな場所を見つけて、お手製の(家を離れて作った)料理を楽しんでください。