ヴァータを整える生活のヒント

 
 

日常の一環であなたがしていること、それら全てがあなたの人生のあらゆる要素に影響します。つまり、何を口に入れるか、何を娯楽として行うか、どんな人たちと一緒に過ごすか、これらの選択にはきちんと結果が伴う、ということです。だからこそ、今の自分のフィーリングを変えたいなら、結果を伴う行動をホリスティック(全的)な目線でしっかりと見つめなければなりません。

全てが重要だと理解しても、そのことに圧倒される必要はありません。これを知ることで真の健康に到達する道具があなたの手に入るわけですから、むしろ元気になれる情報です。大事なのは、より良き健康へは一度に一歩ずつ踏み出さねばならない、ということ。全体的な健康を向上させたいなら、まずはヴァータ・ドーシャの鎮静から手がけるのが賢明です。

​まずはヴァータ・ドーシャに対処する

アーユルヴェーダ・コンサルテーションを行う場合、プラクティショナーが最初の手段としてとるのが多いのは、あなたの体質にかかわらず、ヴァータ・ドーシャを鎮静させることです。それは、ヴァータのバランスが乱れていると、その力でピッタカパのバランスまでも阻害されるからです。クライアントの症状がどのドーシャ由来かにかかわらず、ヴァータを静めるだけでその症状が消える、ということもあります。

ヴァータの性質は、冷たさ、軽さ、動きと乾燥です。ヴァータが高いときは、いつも冷えを感じる、乾燥肌、心配性、注意散漫、のような症状が顕在化することが多いでしょう。心とからだがヴァータの性質を反映しているなら、ヴァータを静める食事とライフスタイルに変えると良いでしょう。

ヴァータを静めるライフスタイル

現代社会においては、ライフスタイルを健康に至る道として捉える機会はあまりありません。けれど、ライフスタイルの果たす役割は大きい。どう暮らすか、どう感覚を使うか、これらは自分のフィーリングに著しい影響を与えます。時には、風の強い日は頭と首をスカーフでおおう、というようなとてもささやかな変化がヴァータ鎮静に大きな違いを生み、気分がずいぶんと向上した、などということもあるのです。けれど、ライフスタイルの重要な部分、例えば仕事上たくさん動いたり移動せねばならない、などの事情があり、それが高いヴァータを引き起こす要因となっているなら、必要な癒しを起こすのも長期的に見ていかなければならず、人生の優先事項を改めて見直すために内的な取り組みが必要になってきます。時間をたっぷりとかけてください。そして、忍耐強く取り組み、健康になるのを邪魔する障害物に向き合ってください。ささやかな一歩を積み重ね、全てを一度にどうにかしようなどとしないこと。もっとも重要なことはなにかを見極め、そこから始めてください。

ヴァータの鎮静は、日々の気づきが重要です。どこかの段階で、ヴァータをどっしりと落ち着かせるためにもっと必要なことが出てくるかもしれません。それ以外の場合は、ヴァータのバランスを保つことは思ったよりも簡単だと感じるでしょう。自分自身に波長を合わせ、環境の変化にも意識を向けます。そして、次のリストをこれからの人生のセルフケアを導くガイドとして参照してください。

Dinacharya ディナチャリャを確立する:ヴァータにはスケジュールが必要です。起床、食事、就寝など、日々の営みの中に不規則な要素があると、ヴァータに余計な軽さと動きの性質が加わり、人生の不確実性と恐れが助長します。ディナチャリャ(日課)とはシンプルな生活の計画のこと。ヴァータを健全に育むには、決まったスケジュールが必要です。シンプルな朝晩のルーティンを確立し、食事、仕事、睡眠の時間を決めてしまえば、ヴァータの必要とするものを提供することができます。

  1. Abhyanga アビヤンガ:からだへのオイル塗布はグラウンディング効果が高く滋養あふれるセルフケアです。皮膚は最大の内臓です。ですから、ヴァータを静めるゴマ油ベースのアシュワガンダバラやブリンガラジといったハーブオイルが適しています。ヴァータが特に高いときは、アビヤンガを毎日実践しましょう。そんな時間はないと思ったら、足の裏と頭頂に少量のオイルを塗り込んでください。

  2. ペースを落とす:同時に複数のことをこなせば注意が分散され、頭も散漫になります。すべての行動を集中して行うこと。それで生活に落ち着きが生まれます。急いでいろいろとこなさなければならない、などと思う必要はないのです。そんなことをすれば生きる喜びが味わえません。一度に1つだけをする。そして1つ1つの行動を称えてすべての意識をそこに注いでください。

  3. 移動をやめて休息を:ヴァータは飛行機や電車、車などの移動で悪化します。移動をほどほどに抑えれば、自分を取り囲む世界の一部としての自分を探求することができます。反面、あまりに移動ばかりでは、ヴァータのバランスが乱されます。移動がある日はその前後にアビヤンガを。そして出来る限りの範囲内でディナチャリャに従いましょう。

  4. 風の強い日や寒い日は首まわりと頭を覆う:似たものが似たものを引き寄せる…風の強い日は環境の中のヴァータが高いということ。つまりあなたのヴァータも増えるということを意味します。首の後ろと頭を守れば暖かいし、大地に根をおろすこともできます。

  5. 食べることを神聖に取り扱う:agni アグニ(消化の火)が弱いときはヴァータが高いときです。ヴァータのバランスが乱れているときは、慌てて食べものをかきこんだり上の空で食事をしたりするようになり、これがますますアグニを弱らせます。食事時は100%食事に集中すること。きちんと座り、電話やテレビ、読書などで他に気を取られないようにしましょう。一口一口に注意を払い、口の中の食べものが液状になるまでよく噛みます。毎回の食事で、食べものを通して自然とつながるのです。

  6. モニターをのぞきこむ時間を減らす:テレビやタブレット、スマートフォン、パソコンなどを通して、あまりにも多くのものがモニターから目に飛び込んできます。これらのちかちかする画面はヴァータを悪化させます。ですから、どう使用するかは分別を持ってください。定期的に画面から目を離し、電子機器を使用する時間帯を決めましょう。このような道具はあなたが利用するものであり、あなたが利用されるものではありません。

  7. 優しさと安らぎを:大音量の音楽や、長時間に渡る、ビートの効いたからだに響く音を避けましょう。人生の微細な領域にあなたを誘うような優しい活動を味わってください。自然の音が特に有効です。

  8. 沈黙:ヴァータが高いことを示す動かぬ証拠の1つに、過度のおしゃべりがあります。 しゃべることは膨大なエネルギーを消耗します。ですから、生活の中に沈黙のゆとりを持つこと。これで1日を通してのエネルギー量を一定にしてつじつまを合わせることができます。朝、数時間の沈黙を実践すると、その日の目覚めにしっかりと波長を合わせることができます。ヴァータが高いときは、1日かそれ以上の沈黙を実行してください。


アーユルヴェーダは、その教えが自分という存在のあらゆる側面において最適な状態で生きる方法を説いているために「生命の科学」と呼ばれています。アーユルヴェーダは肉体に作用するだけではありません。あなたの心も、そして内なる神との結びつきもまた、アーユルヴェーダの療法を通して癒されていきます。上におすすめした療法の多くは、微細な領域への働きかけです。ですから、西洋医学に馴染んでいると取るに足らないことばかりに見えるかもしれません。けれど、あなたが必ずしも気付かなくとも、癒しはすべてのレベルで起こります。オープンな心でいてください。あなたという存在に、すべてのレベルでの癒しを許可してください。

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