適量の穀類や他のオーグメンティングの食べものを取り入れた食事は栄養満点です。一口に穀類と言ってもその種類は様々ですね。それぞれに新しい味と食感があり、食べれば今までは未知だった自分の創造力と味蕾に出会う機会にもなります。
今月のアーユルヴェーダ簡単お料理レシピは、ミレット(きび)のスパイス和えです。健康食品店やスーパーのお米のコーナーできびを見たことがあるかもしれません。でも結局いつものお米に手を伸ばし、きびを見過ごしていたのではないでしょうか。きびには軽い食感があり、カパの季節の重さを打ち破りたい時や、鈍さ気だるさを感じている時、もっと軽い微細さとつながりたいと考えている時には、ぴったりです。Hale Puleでは、よくきびとお米を合わせて使いますが(長粒米の玄米ときびがお気に入りの組み合わせです)、今回のレシピでは、きび単品に、バランスのとれたagni アグニすなわち消化の火に良いスパイスを数種類混ぜ込んでいきます。
アーユルヴェーダスパイスの使い方
アーユルヴェーダの料理があんなにも美味しい上に、あらゆるレベルで心とからだと魂を癒すことができるのは、スパイスのおかげでもあります。カルダモン、クミン、ブラックペッパー、フェンネル等のスパイスを適量使うことは、食べものを美味しくするだけでなく、アグニのバランスを図る作用もあります。アグニのバランスが保たれていれば、食べものの消化力とともに人生経験の消化力も増します。
スパイス使用の鍵となるのは、食べもの本来の味を支えるためにちょうど良い分量だけを加えることです。下のレシピは、ほんの少量のブラックペパーとフェンネルしか使用していません。味が分かる程度で十分で、口蓋に張り付くほどだと多すぎの上、 ピッタを増やすことになります。「適量」のスパイスとは、味が調和していて、どれか一つが突出して際立つことのない分量のことです。
消化に良いスパイスを使って料理をすることが初めてなら、まずは少量で試してみてください。合わせればどのような効果があるのかを知り、からだはそれにどう反応するかを学んでください。ピッタが高い時は、少量のクミンで代用してください。ヴァータの影響で地に足がつかない状態なら、少量のマスタードシードを試してみてください(これはカパにも効きます)。スパイスの味付けに馴染んでいる人でも、一品につき2、3種類のスパイスに抑えてください。消化にはシンプルな方が好ましいのです。
料理を始める前に、少し時間をとって、使いたいと思うスパイスに毎回つながってください。目を閉じて、その香りを吸い込みます。あなたの知性に休んでもらい、あなたの創造性を司るエネルギーに波長を合わせるのです。
ミレット(きび)のスパイス和え
Hale Puleでは、アーユルヴェーダのスパイスセットを取り扱っています。消化に良いスパイスが揃っているので、いろいろお試しいただけます。スパイスを自分ですりつぶすことができるなら、あるいは深く複雑な味わいを求めているなら、ホールのスパイスがオススメです。
4人分
準備時間: 30 〜 45 分
オーグメンティング
材料(アメリカの1カップは約240ml)
殻を取ったミレット(キビ) 1カップ(オプション:もっと消化を良くしたければ、2〜4時間水に浸しておく)
ギー 大さじ2
ミネラル塩 小さじ⅛
黒胡椒パウダー 小さじ⅛
フェンネルシード(挽きたてか、ホール) 小さじ¼
水 2カップ
作り方
熱した鍋にギーを入れ、さらにスパイスを加えて香りが立つまで1、2分熱し、スパイスのプラーナを目覚めさせます。もしくは、全ての材料を炊飯器に入れることもできます。
鍋を使うなら、蓋をして沸騰させ、火を弱めて水分が吸収されるまでコトコト煮ます(約30〜45分)。
調理が終わったらしっかりと混ぜ、もう一度蓋をして、5分そのまま置いてから、よそいます。