このヴァータの季節、気持ちが散漫になったり不安を感じたりしますよね。そんな時は、お薬代わりに食べもので心を落ち着かせてグラウンディングしましょう。焼きたてのクッキーで、心とからだに栄養を与えるなんて最高じゃありませんか?
甘味はヴァータ・ドーシャを静める作用があります。そして「いつものクッキー」はオーグメンティングの食べものの一部として食事に取り入れましょう(お子さんのお弁当にもぴったりですよ)。
クッキーがヴァータを静められる?
アーユルヴェーダを実践するからといって、焼き菓子を一切止めなければならないのではありません。焼き菓子を食べたら絶対に精製糖の悪影響を受けるかというと、そうではないのです。手を加えられていない天然の甘味料(オーブンから出した後に加えるハチミツ、メープルシロップ、このレシピに使っている黒糖)は、annupanaアヌパナつまり食べたものから吸収する栄養素をさらにからだの組織の奥深くに運ぶ役割のある物質です。このような天然の甘味料を程々の分量で使用する(6つのラサ、つまり6つの味がちゃんと全部入った食事を作る)と、これもまたオージャスを生成するため、まさにヴァータに必要な、免疫力と活力の支えになります。
このレシピのベースとなるのは、栄養価が高くグラウンディング効果もある全粒粉です(プラーナを最大限に取り込むために、自分で粉を挽いても良いでしょう)。けれど、このクッキーの一番良いところは、ヴァータを静める原材料、ゴツコラ(ツボクサ)を使用しているところです。ゴツコラはブラーミとも呼ばれる薬草で、アーユルヴェーダでは神経系を落ち着かせ、身体と脳のエネルギーの流れを均一にするためによく使われます。一口噛むごとに、食べものをお薬として使うことがどんなに美味しいかを味わうことができます。
キッチンで自分のエネルギーを操る
料理を始める前の心の状態が、料理の仕上がりにも現れます。これは、Hale Puleのアーユルヴェーダシェフトレーニングで指導している、とても大切なコンセプトです。Hale Pule で作る料理がとてもおいしいのはこのためです。このレシピでクッキーを作っている間、全身全霊そこに存在していてください。このクッキーを食べている間も同じように100%の自分で存在していてください。料理を始める前に、ゆっくりと深呼吸をしたり、短い祈りの言葉を唱えます。必要な材料と道具を全て取り出し、始める前にもう一度レシピを確認してください。自分の内側に入り、気が散る原因になるものには背を向け、キッチンで過ごすこの時間を瞑想のように扱ってください。
心落ち着かせるクッキー
オーグメンティング
12個分
準備時間: 25分
ゴツコラが手に入らなければ、ブラーミモーニングブレンドティーをコップ一杯分淹れて、チアシードを浸すお水の代わりに使用します。
材料(アメリカの1カップは約240ml)
挽きたて全粒 小麦粉 3カップ(温暖な天気の日は最高 ½カップまでをココナツ粉に代えても良い)
ミネラル塩 小さじ½
黒糖か、ジャガリー 大さじ2
ゴツコラパウダー 大さじ1
シナニッケイ(カシア・シナモン) 小さじ1
カルダモンパウダー 小さじ½
ナツメグ 小さじ½
チアシード大さじ2をぬるま湯1カップに浸す
ピーカンナッツ(刻む) ¾カップ
ギー 大さじ3
作り方
あらかじめオーブンを175度に予熱しておく。
ボウルに乾燥している材料をすべて入れ、よく混ぜます。
ギーを加え、チアシードを浸した水またはお茶ごとを加えて混ぜます。
生地のまとまりが良くなるように水加減します。
生地を12等分して小さく丸め、ステンセルか陶器製のクッキンングシートまたはガラス製の耐熱皿の上に乗せ、手で押して平にします。
12〜15分、または少し黄金色に焼き色がついたら出来上がり。