ラサ: あなたのバランスを整える味は?

 

野菜さえ含まれていればバランスの取れた食事であると一概に言うことはできません。アーユルヴェーダでは、消化に良いバランスの取れた食事の目安として、「ラサ」、すなわち味を見ます。1食の中に、以下に出てくる6つの味がバランス良く含まれていると、私たちは満足感を得られるだけでなく、味も美味しくなります。

「似たものが似たものを引き寄せ、相反するものがバランスをもたらす」

このコンセプトは、ドーシャのバランスを整えるにあたって鍵となる大切なアーユルヴェーダの原則です。カパが過剰 になっている人は湿った、重い質を持っていて、それらは甘味、酸味、塩味といったラサによって高まります。逆に辛味、苦味、渋味といったラサが持つ熱や乾いた質によってバランスを取ることができます。私たちは誰もが全てのドーシャを持っています。それぞれに持っている量が異なるだけです。よくある誤解は、私たちの優勢なドーシャを高める食べ物は少しも食べてはいけない、というもの。極端になることは逆にバランスを乱す行為であり、アーユルヴェーダの考え方に反します。「バランスの取れた状態に向かう事」、これが目標です。ひとりひとりにユニークなバランスの取れた状態に向かって6つのラサを適切に取り入れるように心がけましょう。

今回紹介するのは、全てのラサが含まれた食事レシピです。実際に作ってみて、それぞれの食材に含まれる味を識別できるかどうか、試してみてください!味付けの濃い食べ物、例えば玉ねぎやガーリック、辛いソース、白砂糖のように味蕾を鈍くするものを食べ慣れている場合は、繊細な味に慣れるまで時間がかかるかもしれません。しかし、次第にカボチャや米の甘味、コリアンダーの辛味、ケールの苦味が分かるようになり、アグニ、強いては健康を総体的に高めていると自覚するでしょう。

アーユルヴェーダは甘味、酸味、塩味、苦味、辛味、渋味の6つの味を認識します。 これらの味は3つのドーシャを左右する5元素(地、水、火、風、空)に関連していています。それぞれのラサは、食事に含まれる量や、個人のバランスの乱れ方(ヴィクリティ)によって、消化を助けることもあれば、妨げることもあります。

ラサ丼

4人分
準備時間: 45 分から 2 時間 (使用する調理器具による)
オーグメンティング&エクストラクティブ

材料 (アメリカの1カップは約240ml)

玄米(甘味) 1カップ 

ギー(甘味) 大さじ½ 

塩(塩味) 小さじ1 

水 1½カップ 

 

黒眼豆(甘味+渋味) ¾カップ  *一晩浸水させる。浸すのに使った水は調理に使わない。

アサフェティダ(辛味) 小さじ¼ 

クミン(辛味) 小さじ1 

塩(塩味) 小さじ½ 

昆布(塩味) 1-2切れ *小さく切る 

ギー(甘味) 大さじ1 

 

カボチャ(甘味) 3カップ  *一口サイズに切る

シナモン(甘味+辛味) 小さじ1 

コリアンダーシードまたはパウダー(辛味+甘味) 小さじ2 

ヒマワリ油(甘味) 大さじ1

塩(塩味) 小さじ¼ 

 

ケール(苦味) 1束  *食べやすい大きさに刻む

ショウガ(甘味+辛味) 小さじ½  *細かく刻む

フェヌグリーク(苦味) 小さじ1 

ヒマワリ油(甘味) 大さじ½ 

塩(塩味) 小さじ¼ 

レモン汁またはライム汁(酸味) 少々

生パクチー(辛味) 適量

作り方

黒眼豆を一晩浸水させ、浸していた水は捨てます。

  1. ステンレス製の炊飯器または鍋(蓋がきつく閉じるもの)に米、ギー、塩、水を入れます。炊飯器をスタートさせるか、鍋を使う場合は蓋をして、弱火で40〜50分コトコト火を入れます。

  2.  圧力鍋にギー、アサフェティダ、クミンを入れ、香りが立つまで1〜2分炒めます。

  3. 黒眼豆、塩、昆布を足し、豆の1.5cm程度上の高さまで水を入れます。

  4. 中火で圧力がかかるまで待ったら、圧力のかかった状態が続く限り火を弱めて22分加圧調理します。普通の鍋を使う場合は、蓋をして1〜2時間、豆が柔らかくなるまでコトコト弱火で煮ます。 

  5.  フライパンにヒマワリ油を弱火〜中火で温めたら、スパイスを入れます。1〜2分、香りが立つまで炒めたら、カボチャを足し、スパイスと油をまんべんなく絡めます。水を野菜の¼の高さまで入れ、カボチャの色が鮮やかになり、柔らかくなるまで火を通します(5-10分)。

  6.  フライパンにヒマワリ油を弱火〜中火で温めたら、塩、ショウガ、フェヌグリークを入れて香りを出します。

  7. ケールと、野菜の¼の高さまでの水を入れたら火を弱め、ケールの色が鮮やかになるまで優しく火を入れます。 

  8. 最後にレモンかライム汁を足したら完成です。

  9. 生パクチーを散らしていただきましょう。Enjoy!

 
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