病気や療養中の場合

アーユルヴェーダの実践により、病気を予防することができますが、病気になったときの対処法についても、科学的に多くのことが語られています。

病気は、自分の体を大切にする時期です。ゆっくり休んで、バランスを取り戻しましょうという合図なのです。完全に回復するための時間を確保することが重要です。この時期に何をするかで、回復の早さやその後の健康状態が大きく変わります。症状が落ち着くまでは、日常の仕事を手放し、ベッドに横になり、パソコンや電子機器の画面を見ないようにします。そして最も重要なのは、とてもシンプルな食べ物しか食べないことです。

病気の間は、agni アグニ(消化の火)が弱っているので、病気の前と同じような食べ物を消化することができません。しかし、治癒中の体には栄養が必要です。 kunyi クニとは、ミネラル塩とギーで炊いたお粥で、とても消化しやすく、病気の時には最適な食事です。

Kitchari キッチャリーという消化の良い食べ物を聞いたことがあるかもしれませんが、クニはそれ以上にアグニに優しい食事です。病気になった最初の数日間は、クニを食べます。回復してきたら、ご飯に少量のムング豆を加えて、普通の食事を楽に消化できるように準備していきましょう。

クニは、朝食としても適しています。(Hale Puleではアグニのサポートのために週に1~2回程度食べています)また、刺激の強いスパイスを使った外食の後に味覚を落ち着かせたいときにもおすすめです。このシンプルなアーユルヴェーダのレシピは、アグニの火がくすぶっている時にいつでも作ってください。

クニには様々なバリエーションがあります。ここでは、アーユルヴェーダの文献に出てくる3種類をご紹介します。Vilepi ヴィレピが最もとろみの濃い(水分の少ない)バージョンで、次にpeya ペヤ、そしてmanda マンダと続きます。  重い病気や手術後の回復期には、薄めのものが良いでしょう。普通の日の朝食には、とろみの濃いものが最も適しています。

 クニには、アグニをサポートするため、そして味を良くするために生姜とターメリックを加えるのが好ましいですが、ギーとミネラル塩だけで調理しても効果的です。 

アーユルヴェーダの簡単お料理レシピ:クニ

発熱を伴う病気の場合は バランスを回復するために水分の多いクニと 水分補給ドリンクの組み合わせがおすすめです 。

2人分

材料(アメリカの1カップは240ccです)

バスマティ白米・・・½カップ

ギー・・・小さじ2

生のターメリック(すりおろす)・・・小さじ¾(パウダーの場合、小さじ¼)

生のショウガ(すりおろす)・・・小さじ¾(生ショウガが最適。パウダーは、熱と乾燥の性質がより強い。)

ミネラル塩・・・小さじ¼


クニの種類ごとの水の量

ヴィレピ:水1カップ

ペヤ:水2カップ

マンダ:水3カップ

作り方

  1. 小鍋、または圧力鍋でギーを温めます。
  2. 塩、ショウガ、ターメリックを加えて、香りが立つまで熱します。
  3. 米を加えて混ぜ、米をスパイスとオイルでコーティングするように炒めます。
  4. 水を加えて蓋をします。圧力鍋を使用する場合は、圧がかかったら弱火にして、圧力をかけたまま12~15分調理します。普通の鍋を使う場合は、沸騰してから火を弱め、蓋をして30分ほど煮込みます。
  5. お米がとても柔らかくなったら出来上がりです。